システム癌新次元

がんシステムの新次元俯瞰と攻略

文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 (研究領域提案型)(複合領域:4701)
研究期間:平成27年度~31年度

 

A01-5-18

トランスオミクス解析によるがん悪性進展機構の解明

  • 研究代表者: 押川 清孝 (九州大学生体防御医学研究所分子医科学分野 学術研究員)
  • 連携研究者: 中山 敬一 (九州大学生体防御医学研究所分子医科学分野 教授)
  • 連携研究者: 松本 雅記 (九州大学生体防御医学研究所プロテオミクス分野 准教授)
  • 連携研究者: 馬場 健史 (九州大学生体防御医学研究所メタボロミクス分野 教授)

研究室ホームページ http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/index.html

生体内で生じたがん細胞は様々な生体内環境に対して適応するために細胞内システムを変化させること(=システム変遷)で生き残り、より悪性度の高いがん細胞へと進化していると考えられています。このシステム変遷はがんの抗がん剤耐性や悪性進展のメカニズムを理解する上で重要な課題です。しかしながら、前がん状態から悪性度の高いがん細胞に変化する過程の詳細は明らかになっていません。真にがん細胞におけるシステム変遷を理解するためには、クローン化した前がん状態の細胞を用いて、実験的に悪性化を誘導することで多様に生じる細胞系譜を追跡し、それらのシステム変遷を分子レベルで計測する必要があります。本研究では、がん細胞のみが生存可能な環境的選択圧を加えることで人工的に悪性化過程を模倣したモデルシステムを構築し、それら少数細胞に対しても微量タンパク質の検出が可能なiMPAQT法による各段階でのプロテオーム情報およびメタボローム情報を複合的に取得することで、がん悪性進展におけるシステム変遷の統合的理解を目指します。

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